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医療 導入事例 医療機関

病院(Cure 4 The Kids)での活用例
患者の声を活用し、医療業界の水準を高める

"患者さんやそのご家族、従業員から意見を聞くためにHappyOrNotに頼っています。患者さんの体験はクリニックの成功や従業員の雇用まで、あらゆる事柄に関連すると思います。HappyOrNotは組織全体にとって重要であり、すべての従業員はその広告塔だと思っています"

- 患者体験担当ディレクター キャサリン・サルカノビッチ氏

Cure 4 The Kidsは、ネバダ州で唯一の小児がん治療センターであり、重病を患った子供たちのための施設です。信頼性・効率性・即応性の高いチームで継続的な品質改善を行い、保険や資金に関係なく子供たちを救う、というビジョンを持つ非営利団体です。

Cure 4 The Kidsは2019年1月にHappyOrNotを利用し始めました。患者の体験を改善できるような質問をし、多くのフィードバックを収集しています。

患者たちの回答:70件/月→1,500件/月に増加

HappyOrNotの導入前は、顧客満足度の調査として、75の設問を記載したアンケート用紙を患者たちに郵送していました。センターでは、平均して1日あたり約80〜100人の患者(1か月あたり約2,400〜3,000人)が診察を受けていましたが、多くても1か月あたり70件の回答しかありませんでした。オンライン版も試しましたが、長い調査を嫌がってメールを拒否する人が増えてしまいました。

「人々の時間は限られています。調査のためにどれほどの労力が必要なのかを考えなくてはなりません。すでに大変な経験をしている家族に、10分間座ってもらってアンケート調査を頼むのは気が引けます。使いやすさと迅速さ。これがHappyOrNotを選んだ最大の理由です」と、Cure 4 TheKidsの患者体験ディレクターであるキャサリン・サルカノビッチは述べています。

HappyOrNotを使い始めてから最初の数か月で、1か月の平均回答数は70件から1,500件に跳ね上がりました。

「回答数を最初に見たときは驚愕しました。本当に合っているのかずっと疑問でした。患者たちは意見を伝えたかったのに、以前はそれを行う方法がなかったのだ、ということが明白になりました」とキャサリンは言います。

データに基づいた効果的な改善

HappyOrNotを使用することで、Cure 4 The Kidsは患者の体験に関する質問をし、その場で回答を得ることが可能になりました。得られたデータにより、待ち時間、受付の手順、スタッフの案内などを深く掘り下げられるようになりました。

2020年の満足度スコアは89点で、Cure 4 The Kidsは医療業界の上位20%以内に収まりました。

HappyOrNotが可能にしたこと:

  • 総合スコア95点の達成(業界標準を遥かに上回るレベル)
  • 患者体験についての回答数が20倍以上に増加
  • 患者の待ち時間を40〜60分から10〜15分に短縮
  • 衛生面や外用薬の投与などに関する課題を発見

待ち時間の短縮

HappyOrNotスマイリータッチを使い始めてすぐ、回答データにより、「待機時間」が(患者とその親にとって)不満の主な原因であることが明らかになり、Cure 4 TheKidsは時間配分について考え方を改めました。

パンデミックの発生や、待ち時間の苦情を受けて、Cure 4 The Kidsでは待合室を廃止して患者を直接診察室に入れることにしました。キャサリンは次のように説明しています。「待ち時間、という意識はもはや無くなりました。患者が病院内にいた時間はそれほど少なくなっていないのですが、待合室ではなく診察室で待っていた、というのがポイントです。この変更によって、スコアは2019年のすでに優秀な92点から、2020年には95点に上昇しました!」

この新しいスケジューリング方針を実施して以来、待ち時間は40〜60分から10〜15分に短縮されました。Cure 4 The Kidsではこの戦略を続けるつもりで、待合室の代わりに「ウェルカムセンター」を作る計画もあります。

「この新しい方式によって家族の1人だけが診察を受けるようになり、ある種の落ち着きを生み出すことに繋がりました。加えて、COVID-19の検査が無くなることはおそらくありません。患者を直接診察室に入れることで待ち時間も短縮できます。もう昔のやり方に戻ることはないでしょう」とキャサリンは言います。

大きな問題を明らかに

Cure 4 The Kidsでは、患者用トイレにもHappyOrNotのスマイリーターミナル(壁付)を設置しました。トイレの衛生面について否定的な回答が大量にあり、キャサリンは調査の必要性を痛感しました。

「看護師は子供の家族に、『帽子』と呼ばれる採尿容器を渡します。ところが、『帽子』を回収する医療助手たちにはこれが周知されていなかったことが分かりました。大きな混乱です」とキャサリンは説明します。

他に多かった回答は、薬物の注入が痛い、というものでした。子供たちの多くは、静脈内輸液、輸血、化学療法、その他の薬を注入できるように「ポート」とカテーテルを埋め込んでいます。

「注入処置前には麻酔クリームを使用していましたが、子供たちは痛がっていました。患者がリアルタイムで「痛い」と回答したデータから、処置の1時間前に麻酔クリームを塗布しておくのが最善であることが分かったのです。従来は麻酔の15分後に処置が行われていました。病院に来る前に塗布できるよう、今では家族に持ち帰り用の麻酔クリームを提供しています」とキャサリンは説明します。

すべての回答がCure 4 The Kidsにとっては大変貴重なものです。あるとき、「悲しい顔」を押した患者がいました。キャサリンはすぐに子供のところへに行き、何が起きたのかを尋ねました。

「彼はチョコレートチップクッキーが無いことをとても悲しんでいました。当時はオートミールレーズンクッキーしか用意がありませんでした。子供にとっては大きな問題です。私の役割は、子供たちの幸せが何なのかを把握することなのです。今では、お菓子の発注時には必ずダブルチョコレートチップクッキーを忘れないようにしています。他のソリューションではこんな回答は得られなかったでしょう」とキャサリンは語ります。

導入企業について

Cure4 The Kids財団は2007年に設立され、優れた臨床、研究、革新を通じて、小児疾患の治療と予防を推進しています。非営利団体で、ローズマン健康科学大学の独立した部門です。 Cure 4 The Kidsは、小児がんやその他の重篤な小児疾患の研究と治療におけるネバダ州のリーダーです。彼らのビジョンは、高い信頼性、効率性、即応性を備えたチームにより、「目の前の」患者のニーズを満たしつつ、「将来の」患者のためにケア品質を改善し続けることです。

公式サイト:Cure4 The Kids

危機の時代への適応

パンデミックが発生したことで、患者からのフィードバックは以前にも増して重要なものとなりました。こうした状況では、非接触で快適に回答できるようにする必要があります。そこでCure 4 The Kidsでは、スマイリー製品のオプションであるHappyOrNotの「スマイリーリンク」を追加することにしました。QRコードをスマートフォンで読み取って回答する方式です。

HappyOrNotソリューションはCure4 The Kidsで大成功を収めました。その要因の一つには、優れたサポート体制があります。

「私はサービスが全てだと思っています。顧客として、我々は非常にレベルの高いサポートを受けていると感じます。顧客体験がどうあるべきかというHappyOrNotの理念にはとても共感できます。質問と回答をフレンドリーにやりとりできて、とても仕事を進めやすいです。懸念事項を気軽に問い合わせできるサポート体制に安心しています」とキャサリンは言います。

Cure 4 TheKidsは次のステップとして、HappyOrNotを使用した従業員満足度の測定を計画しています。

「患者さんやそのご家族、従業員から意見を聞くためにHappyOrNotに頼っています。患者さんの体験はクリニックの成功や従業員の雇用まで、あらゆる事柄に関連すると思います。HappyOrNotは組織全体にとって重要であり、すべての従業員はその広告塔だと思っています」とキャサリンは言います。

キャサリンは、ネバダ州に患者体験のシンクタンクを開設することも目指しています。病院、診療所、保険、その他の分野から開業医を招く予定です。

「ネバダ州での患者体験を大きく改善することが我々の目標です。年齢格差や医療保険の補償問題の改善ではなく、人生で最悪の時期を過ごしている家族を助けることが目的です。他の企業にもHappyOrNotを使用してもらい、お互いを測定して、この業界を評価する指標を定めたいと考えています。ゆくゆくはこれを米国全体や世界に広めたいと思っています。小さな競争によって全体を改善できるのです」

Happy Or Not社に関して

Happy Or Not社は、HeikkiVäänänen氏とVille Levaniemi氏によって2009年にフィンランドで設立されました。
同社は世界120カ国に4000社以上の顧客を持っています。(※2018年10月現在)
クライアントには、Microsoft社、McDonald’s社、ロンドンのヒースロー空港、LinkedIn、IKEA、San Francisco 49ersの本拠地Levi’s Stadiumなどがあります。
Happy Or Not社は、世界の企業の顧客(従業員)満足度を即時に測定しレポートする事業を行なっています。
世界の企業の全ビジネスセクターにおいて、顧客の体験・関係・関与の向上に役立っています。