Skip to main content
サービス業 導入事例 スキー場 リゾート施設

スキー場(グランスノー奥伊吹)での活用例
働き方改革×顧客体験

"HappyOrNotは低価格で運用することができ、何よりお客様にもストレスなく、施設の運用負荷もかけず、聞きたいことが気軽に聞いていけるところがいいですね。新たなチャレンジや新しいサービスを始めたとき、お客様の評価が一目瞭然です"

- 奥伊吹観光株式会社 代表取締役 草野 丈太氏

滋賀県米原市を拠点とする奥伊吹観光は、冬はスキー場検索ランキング1位の「グランスノー奥伊吹(旧称:奥伊吹スキー場)」、夏はグランピング施設「グランエレメント」を運営しています。水力発電所を自社で持ち、環境問題にも第一線で取り組んでいます。

従業員は地元を中心に雇用し、少人数で運営しています。20~30代をメインターゲットとし、「常に最新設備を体験していただく」ことを目指しています。

創業から50年を迎えた現在も来場者数は伸びており、ピークは1日7000名を25名の社員と約200名の冬季アルバイトで接客しています。

従業員全員で新しいものを体験し、挑戦する

奥伊吹観光では、毎年ひとつずつ施設のリノベーションを継続しています。2019年はリフトを更新し、日本で一番早いリフトになりました。新しい設備やツールを導入したとき、トラブルはつきものです。マニュアルを覚えるなどの苦労もありますが、「最新のものをお客様に提供することによって起きる苦労は、良いことだ」というのが、彼らの考え方です。

従業員一丸で時代のニーズに合わせた新しいことにチャレンジするには、まず従業員一人ひとりに新しい発見をしてもらうことが大切だと草野社長は言います。

「奥伊吹観光では、国内・世界のリゾート地を体験できる機会を積極的に設けています。過去の社員旅行ではカナダのスキー場やハワイの観光施設をまわりました。外の世界を従業員一人ひとりが肌で感じることで、顧客満足度を上げるアイデアが生まれるきっかけになります。2020年からは、全国のスキー場への交通費・レンタル代金を経費として申請できるようにしました。他のスキー場が『どんなコロナ対策をしているか?』も含め、現実をきちんと観てくることが大切だと考えています」

若いスタッフにとっての働きやすさを考慮し、2020年からは新たな人事評価制度も導入。現在は就業規則の見直しもはじめています。

常にトレンドやニーズを取り入れる

スキー場の多くは1980~1990年代のバブル期に日本中につくられ、かつては750か所ほどありましたが、今も営業しているのは400か所ほどです。観光地は、毎年施設の変化を続けていかないと、すぐに飽きられてしまうと言います。

「私たちの仕事は、単なるスキーができる場所を提供することではなく『リゾート施設』の運営です。しかし実際には日本中の多くのスキー場では、レストランやトイレのクオリティが高速道路のサービスエリアよりも低い、ということも多いです。つまり『途中の休憩地点よりも目的地の方がクオリティが低い』ということ。これではお客様をがっかりさせてしまいます。東京・大阪などの都心部から来られるお客様からも、常に『新しい』と感じていただけるように努めています。レストランではトレンドのドリンクやフードをそろえ、リゾート気分を満喫していただける工夫をしています』と草野社長は言います。

「聞きたいことが気軽に聞ける」ことが重要

グランスノー奥伊吹では、3つの課題に直面していました。

  1. 記入式のアンケートを用意しても、なかなか書いてもらえない
  2. グランピング施設は、天気によってお客様の評価が大きく割れるため統計が難しい
  3. 少人数での運営のため、アンケートまで手が回らない

一番アンケートをとりたいピーク時こそ、そこまで手がまわらないというのが現実でした。過去には国内最大手の広告代理店に依頼し、N数800名程度の詳細な調査を実施したことがありますが、どうしても費用負担が大きくなってしまいます。調査のレポートまで含めると1回100万円程度の出費となりました。

「HappyOrNotは低価格で運用することができ、何よりお客様にもストレスなく、施設の運用負荷もかけず、聞きたいことが気軽に聞いていけるところがいいですね。一番の利便性を感じるところは、質問項目を気軽に変更できることです。「食事」「空間」「料金」など変えていけるところがおもしろいですね。新たなチャレンジや新しいサービスを始めたとき、お客様の評価が一目瞭然です」と草野社長。よかれと思って始めたことが意外と反応が良くなかったり、逆に想定を遥かに上回る反響があり「追加でやってみよう!」ということもあると言います。

「日本中のスキー場で一番売れるメニューは、今も昔もカツカレーのままです。当社では、以前オープンしたレストランで『カツカレーに負けないメニューをつくろう!』という取り組みを行い、メニュー開発も毎年実施しています。メニュー開発においても、アンケートから見えるお客様の声は非常に大切です」

導入企業について

冬はグランスノー奥伊吹(旧称:奥伊吹スキー場)、夏はグランエレメントで日本全国のお客様をおもてなしする奥伊吹観光。グランエレメントは、滋賀の自然を感じることができるグランピングで、日本ではじめてオールインクルーシブ制を導入した施設です。大阪・東京から新幹線1本で来ることができる立地というのも魅力のひとつです。

公式サイト:グランスノー奥伊吹

持続可能なスキー場、そしてリゾート地であり続けるために

伊吹山で日本人が初めてスキーをしたのは、日本にスキーが伝わった翌年の1912年でした。スキーはそれから100年以上にわたって、地域の文化として根差していると言います。

「100年が経ち、スキー場を取り巻く環境は変わってきています。特に関西ではここ数年、温暖化による雪不足が深刻です。このままのペースで温暖化が進むと、30年後、この地域からスキーがなくなってしまう…事業として存続できなくなるという危機に直面しています。いま自分たちにできることとして、スキー場の近くで水力発電所をつくりはじめています。自分たちの施設で使うすべての電力を自給化できるように取り組んでいます」

『自然にもひとにも持続的な観光』が必要とされる時代が来ている、と草野社長は言います。高度経済成長期のように大々的に山を切り開いてつくる観光地ではなく、「いまある資源をどう未来に転換していくか」という視点で、持続可能なリゾート運営を続けていくことが、奥伊吹観光のビジョンです。

Happy Or Not社に関して

Happy Or Not社は、HeikkiVäänänen氏とVille Levaniemi氏によって2009年にフィンランドで設立されました。
同社は世界120カ国に4000社以上の顧客を持っています。(※2018年10月現在)
クライアントには、Microsoft社、McDonald’s社、ロンドンのヒースロー空港、LinkedIn、IKEA、San Francisco 49ersの本拠地Levi’s Stadiumなどがあります。
Happy Or Not社は、世界の企業の顧客(従業員)満足度を即時に測定しレポートする事業を行なっています。
世界の企業の全ビジネスセクターにおいて、顧客の体験・関係・関与の向上に役立っています。